何も考えない 何も考えられない もう考えないようにしよう。 これが正しい表現なのかもしれない 忘れてしまえば辛い思いなんて消えてしまうのだから・・・。 ラブレター 午前2時36分 何の前触れもなく突然鳴り響いた携帯電話の着信音に疲れた身体を強引に起き上がらせると は不機嫌そうに電話を手にした。 「もしもし・・・」 そう言った声には張りなど感じられず、ただ大きな音で鳴り響く携帯電話の相手に対し事務的に答えた。 「・・・久し振りの会話にも関わらず冷たい対応だな。」 「 ! ! ! ! 」 「な、なななな何 ? ? 」 電話越しの相手に対して異様な程に同様する 「何か珍しい物にでも遭遇した焦り方だな・・・。」 「・・・ク・・ロロ?」 忘れたいた頃に突然鳴った1本の電話 今まで我慢していた声にならない想いが一気に頭の中に溢れ出す 「会わないか?」 「・・・何それ・・・・・・。」 は精一杯の抵抗を見せた。 「場所は後から送る。」 イキナリ電話してきて何言ってるの?」 「怒ってるのか?」 「怒ってないけど・・・」 「それなら問題ない。」 「・・・・・・・。」 相変わらずな態度のクロロには言葉を失った。 「あんまり無理するなよ。」 そう言い残すとクロロは一方的に電話を切った。 『 あの男一体、何? 久し振りに話す会話なワケ ? ? 絶対に行かないんだからーーーーーーーーーッッ ! ! 』 切れた電話に向かって大声では叫んだ。 『ガッガガガッ・・・・・ピー』 ファックスからはクロロが送ってきた地図 疲れ切った身体は何故かこの時ばかりはすんなり動いてしまっている。 「私って単純・・・・・。」 リビングにある電話機まで小走りで駆け寄ったは送られてきた用紙を見た。 3日後 AM10:00 この場所で 用件のみの短文に笑いが込み上げる。 文章とは言えない殴り書きの下には地図 丁寧に丸が打ってある。 「変なところが几帳面なんだよなぁ・・・。」 大雑把なのか細かいのか、謎の多いクロロに関心しながらは地図の下に小さく書かれた文字が 目に止まった。 「?」 “ ” 『こんな事、書かれたら無視するワケにはいかないじゃん・・・。』 不慣れな文字がたまらなく愛おしく感じる 単なるファックスはにとって大切ななラブレターへ変わっていた。 back