その後、少女は抵抗することもなく施設の関係者と共にある街の施設に向かった。 その施設で運命的な出会いが待っていることなど何も知らずに・・・。 少女が連れて来られたのは流星街の東にある施設だった。 案内された部屋に入ると少女は無言のままベットに勢いよく寝転がった。 今までの母親から受けた苦痛から開放されたような晴々とした気持ちでひたすら天井を見上げた。 この施設にいる他の子供達のただ興味本位なだけの声が自分の中に流れ込んでこないように壁を作りながら・・・。 " ワタシヲヘンナメデミナイデ・・・・・・・" やっと開放されて安心したのもつかの間、ここへ来ても母親と同じ眼をした多くの人間達と生活することに不安を感じ 始めた。 『コンコン・・・・・・』 ドアをノックする音で少女はゆっくり起き上がると部屋の外の様子を窺うようにドアをジッと見つめた。 『コンコン・・・・・・』 少女はドア越しに声を聞き取ろうとした。 他の子供とは違う静かでそれなのにワクワクしているような気持ちがハッキリではないが感じ取れる。 " コノヒトナラダイジョウブ・・・・・・・・?" ドア越しにいるのは、まだ顔も見たことのない相手のはずなのに少女がそう感じた瞬間・・・ 静かにドアは開かれた。 それがクロロと少女の出会いだった。 「お前も念が使えるのか?」 「・・・・・・・・・・・・・。」 「俺の名はクロロ=ルシルフルだ。お前・・・名前は?」 「・・・・・・・・知らない。」 「じゃあ、俺がお前の名付け親になる。」 この時のこの一言が少女を変える運命ともいえる出会いだった。 ****あとがき**** 最後まで読んで下さった方々、本当にありがとうございます。 このお話はヒロインの過去に的を絞って作らせていただきました。 このお話を読んでもらった上でクロロ夢の『出会い』に繋げてもらえれば一層楽しんでもらえると思います♪ 長い間、お付き合い下さり本当にありがとうございました。 |
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