★☆★ ベリースペシャルサンクス ! ! ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
嘩たま、ノブナガ夢スペシャルサンクスでござります!
嘩にとって、初ノブナガで大変な苦労を掛けてしまって申し訳ないッッ><;
私にとってもサイト初の頂き物となりました♪
おぉ、心の友よ!←ジャイアン風
素敵な贈り物に万歳三唱、嬉し泣き(笑
本当に有難う御座いましたッッ ! ! ! !
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消えることを知らぬ現は
幻影のごとく
いつまでも照りつづけている
忖度の刹那
どれだけこの想いに侵食されたのかわからない。
突然、満たされたかと思えば
いつの間にそれは空っぽになっていたり。
そう、まるでプールの水のように寂しさを駆りたてる。
夢であればどれほど楽だっただろう。
失せぬ心が回答を求めるのに、
オレの頭は理解を示そうとしない。
答えをだすことに恐れを感じているかのように、
強い拒否に背を押された。
それでも自分なりの答えを確かめようとは試みた。
そうしてもう、何年も経った。
だが、これほどまで気になる奴は今までいなかった。
どこへ手を伸ばしても
何処へ駆けても
あの日のあの背を掴みとることはできない。
また会いたい。
オレはただ奴のあの笑みを見たいだけ。
でも願望は、隅においやられて現実という名の妨害に阻まれ
そのせいか答えをだせずにいる。
この気持ちはどこから湧き上がってくるものなのか。
そしていつまで輝いているのか。
なぁ、・・・・オレに答えをくれねぇか・・
ノブナガは明るみだす空をため息と共に仰ぎ見た。
先ほどまで自分と同様の色を持っていた藍色の空が、
今となっては白み帯びている。
地平線よりライン状に輝きだす光源は、
声をだして叫びたくなるほど清清しいものだった。
海岸沿いの堤防近くの小道を歩くせいもあり、潮風が顔を撫で付ける。
それは海から送られてきた挨拶のようにノブナガを包み込んだ。
潮の匂いが懐かしい過去を、
今となっては忌わしいとも思えるようなあの時を誘いだす。
そう、あいつと・・・と出逢ったあの頃を。
刀を邪魔にならぬ程度に腰に挿す角度をずらすと、両腕を組んだ。
袂が歩くたびにゆったりと大きく流れる。
あれは、三年・・・いや四、五年前のことだろうか。
オレはの奴と初めて会った。
別の言い方をすれば、会わせられた・・・とも言えるが。
は団長の横で何とも表せない表情をうかべ、挨拶をしてきた。
呆気にとられて、しばし声がでなかった。
その理由は今になって理由に気づいた。
だから四、五年前のオレにはその答えを導きだすことができなかった。
あの笑顔は人の心を暖めると共に、
旅団の退団を促したくなるものだった。
はここにいてはいけない人間だと想定したのも同時だった。
それを理解した上、ノブナガはに退団を迫った。
それが彼女のためになるならと
しかしはノブナガの思惑も知らずに、
ただ「もっと皆の傍にいたいの」と言い張り居座り続けた。
ところがそのまま何年か経った頃、
オレに書置きを残して旅団から行方を晦ました。
とは・・・・それっきり。
書置きには
『ノブナガ、有難う。あなたの優しさ伝わったよ』っとあった。
未だにわからねぇ。
オレの優しさとは、礼を言われるようなことをしたのか。
それを理由にして、に会いたいと強く願った。
でも、建前があってもなくても
まだの野郎に再会は叶ってはいない。
「野郎・・・今どこにいやがんだ。」
右手で顎鬚を撫で、左手を刀にかけた。
波飛沫が小さな粒となって肌に飛んでくるが、
拭おうとは思えなかった。
堤防沿いを歩み続けると、
次第に下り坂へと変わり、波も緩やかなものへと変化した。
途中で堤防は途切れ、目前には綺麗な砂浜が広がっている。
まだ、車通りの激しくない時間帯なために
波が砂浜へ押し寄せる音が静かに耳に届いた。
不思議と心が和らいでいき、ふとため息をした。
「、どこにいる。」
ノブナガは、海浜に招かれるようにして砂浜に足を踏みだした。
何かに惹かれるように進むと、波打ち際まで来た。
海水は日の光を反射しながらも、
海内の珊瑚や砂を色濃く鮮やかせた。
「どこにいやがる・・・・・」
儚い夢を掴もうともがく子供のように、
ノブナガは物思いに更けた。
流星街にいたときの感情に似ている。
あの頃も、
ただ欲しかっただけなんだ。
この相異でありそうで、どこか似ている思いに歯がゆくなる。
「何を今更、オレは考えてんだ。」
切ない気持ちに駆られながらも、憤りで押さえつける。
波を、海を、一睨みすると
ノブナガは踵を返す。
早くそこから立ち去ろうと振り向いた背後には、
ずっと会いたいと願い続けていた奴・・・自身が立っていた。
その面持ちは当時と変わらぬまま。
あの優しい微笑みを浮かべていたのだった。
「久しぶりだね、ノブナガ。」
「あっ、・・あぁ。」
あまりにもの衝撃的な再会で、
ノブナガの心臓も脈も通常より活発に動き、早い。
思ってもみないところでの出会いに感情は酷く高ぶった。
そんなノブナガを見てか否か、
はノブナガに近寄ってきて砂浜に座り込んだ。
ノブナガはただ、彼女の行動に目をやる。
するとが、
「座りなよ、少し話そう」と言い、ノブナガは渋々腰を掛けた。
「今日はその様子だと旅団の仕事の帰りみたいだね。」
は潮風に流れる髪を耳にかける。
しかしその仕草には、どこか胸を痛めるようなものがあった。
「なんでオレが仕事帰りだってわかる?
これから向かうとこかもしれないぜ?」
「ううん、それは違う。」
ノブナガの疑には、すぐに言葉を足した。
「だから、なんでわかるんだよ?」
快晴の青空の下、
砂浜にうつるのはとノブナガの影のみ。
向き合うようにして二人は見つめ合った。
ノブナガはただ、の解答を待つ。
「私にはわかるの。ノブナガが仕事をした後の顔が。」
そう言って、本当の思いやりを感じさせる笑顔を向けた。
の笑顔に、
その一言にノブナガの思考が一時停止する。
そして考えだすのだ。
自分自身にそんな表情があったかどうか。
「な〜んだ。やっぱり仕事だったんだ。」
「あっ!?」
両腕を空に伸ばし、大きく伸びをする。
ゆっくりと呆気にとられて動けないノブナガをは見つめた。
「てっきり私を探しにここまで来てくれたのかと思っちゃった。」
おどけた言い様には何かを隠そうとしたが、
ノブナガはそれを見抜いた。
しかし、何かはわからないが。
は両手で砂を掴み、下から少しずつ散らす。
「ほら、私・・・あれから勝手にいなくなっちゃったからさ。」
砂時計のごとく、さらさらとまた砂浜に同化していく。
ノブナガの中で鼓動が大きくなった。
ただじっとに眼をやるだけで固まったが、
すぐに視線を逸らすと、
照り返しの強くなった太陽を仰いだ。
「皆、心配してたぜ。パクとかマチとかシャルとか、後ウボォーとか。」
強い光線に耐えられなくなり、
目の前に広がる広大の海を今度は視界にいれた。
「そっか・・・・・」
の寂しげな声色に、ノブナガはまたへと戻す。
瞳には何か訴えるように思え、
躊躇っているようにもノブナガには見えた。
だが、気の利く言葉がでず
そのまま黙り続けた。
「ノブナガは・・・・・」
「はっ!?」
「ノブナガは、心配した?」
はノブナガを真正面から口元に笑いを含めながら問う。
ただ瞳は悲しそうに・・・
つらそうに・・・・
「当たり前だろ。あんな書置きだけで出て行きやがって。」
真剣なノブナガの返答に、
異様な張り詰めた空気も暖かく感じ、
の面持ちは本当に嬉王に輝いていた。
そんあを見、ノブナガは喉で笑った。
「なぁ、。」
「なぁに?」
ノブナガの髷をいじながらは訊く。
「どうしてオレだけに・・・オレ宛に書置き残したんだ?」
ずっと思っていたこと、考えていたこと。
答えがでずにもどかしかった。
でもやっと真意を求めることができる。
「退団理由訊かれるよりマシだろ?」
髷を弄くる手を休めてしまったに、
さらに釘を刺す。
はというと、両目を大きく左右に揺らし俯いた。
ノブナガはただ辛抱するのみ。
辛抱することは、慣れきっていることだから。
「ノブナガが一番私にとって、身近な存在だったからよ。」
迷ってだした答えに、ノブナガの眉がピクリと反応する。
しかし、は気づかない。
そして知らない。
ノブナガがどれだけこの解答を欲していたのか。
再びノブナガの髷に触ろうと右手を伸ばすと、
その手は突如伸びてきたノブナガの左手に掴まれて、引き寄せられる。
それにより近くなった二人の距離に頬を紅くする。
「本当にそれだけか?」
「えっ!?」
「『ノブナガ、有難う。あなたの優しさは伝わったよ』
の意味はそんなもんなのか?」
ゆっくりと見開く眼。
動揺しているのは明らかで、の手をノブナガは放した。
そして懐に手をやり、
一枚の紙をに見せつける。
「こっ・・・・これ・・・」
所々文字は擦り切れ、日によって紙は焼け、
染みができているのだが、
それはがあの時、
退団するときに書き置いた手紙だった。
「どうして・・・・まだこれを?」
震える唇を精一杯動かして、は懸命に問う。
「お前と答えは同じだ。」
「・・・それは・・・・・」
「そんなもん、わかってんだろ?オレもも。」
ノブナガは笑いを浮かべ、の肩に手を回した。
波が一瞬だけ大きく唸り、砂浜に打ちつけた。
もノブナガもただ、互いを見合った。
「答えはでたか?姫さんよ。」
重ね続けてきた疑問は
いつまでたっても断ち切れることはなく
因果のように繋がっていく
まるで決められていた必然のごとく二人を交じわせた
太陽は海に恋し、砂浜は影に恋す
『END』さまへGO!
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